時間はなぜ一方向に進むのか?


あらゆる物理法則は時の向きに左右されない。つまり、時を前に進めても後戻りさせても、何の違いも生じない。それでも、われわれが経験する時間は1つの決まった方向にしか流れないが、物理学から言えば、そこには何の理由もないのだ。

簡単に言うと、時間が1つの方向に流れることは、記録が保存され、出来事が観察されることを可能にする。しかし、流れる方向が逆になると観察することはできない。したがって、時間は2つの方向のどちらにも流れ得る(ひょっとすると、同時に両方へ流れている可能性もある)が、あらゆる観察者(必ずしも人間とは限らない)にとって、時間を経験するということは、時間が未来へ向かって流れている場合にのみ可能となるのだ。


時はなぜ一方向なのか:観察者問題から説明

http://wiredvision.jp/news/200909/2009090723.html

「時間がなぜ、一方向に進むか」に関する記事ですが、まったく同じ内容の本を以前に読んだことがあって少し驚きました。(以下の本です。今から2,3年ほど前のものでしょうか。)


http://amazon.co.jp/o/ASIN/4087203735/shat-22/ref=nosim


時間は逆方向に進んでいるのかもしれないが、その時には、記憶や意識の状態自体も過去のものになっていて「未来の記憶」が消えているために時間が逆行していると感じることができないということですね。言い換えれば、観測すると言う行為自体が時間の順方向の流れに依存するために、その逆を観測することができないということです。


観測の前提である時間の順方向というのは、全ての可能性が等確率で選択されていくということ、つまり、エントロピーが増える方向です。なぜ、順方向かというと、恐らく、観測する側の私たちはエントロピーが増大していく世界を前提として構成されてきたからだと思います。